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Quartet Explloce(カルテット・エクスプロ―チェ)2015.8.7(金)

category : Cello-Cafeブログ 2015.8.7 

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「カルテット・エクスプロ―チェ」の演奏会に行ってきました!
この「カルテット・エクスプロ―チェ」は辻本玲さん(日フィル ソロチェロ奏者)、高木慶太さん(読響チェロ奏者)、市寛也さん(N響チェロ奏者)、森山涼介さん(都響チェロ奏者)の4人の若手チェリストによって2013年末に結成されたチェロカルテットで、昨年に引き続き2回目のツアーということでした。

1曲目に演奏されたバッハのシャコンヌを聴いたときに、昨年もこの曲を弾かれたことが鮮明に思い出され、同時に今回はさらにレベルが上がっていることに驚かされました。昨年ももちろんお上手でしたが、今年は4人の音色が昨年よりもさらに混じり合っていると感じ、また個々人もさらに腕を磨かれたように思いました。素晴らしかったです。
途中のMCでご本人たちによる解説がありましたが、このカルテットはパートを固定せずに皆でパートを回して弾いていらっしゃいます。それは、固定してしまうと負担が大きいパートがあるということと、それぞれの得手不得手によって最もふさわしいパートを受け持つ、という理由からだそうですが、パートを回すのがまた聴いていてとても面白く感じました。こんな若手を代表するようなチェリスト4人に“得手不得手”なんてあるのか、と怒りたくなりますが(笑)、それぞれの奏者の持ち味みたいなものを今回は昨年よりもさらに感じることができました。演奏会が終盤になる頃には、演奏前に配置を見て、次の曲がどんな曲なのかをなんとなく想像できるまでになりました(笑)。
それから、本当に勝手ですが、個人的に好きな配置があったりもして・・・。もちろん曲にもよるのですが。○○さんが1番の時の○○さんの4番の支え方が好きだとか、○○さんの内声(2番・3番)の音楽の進め方が抜群に素敵だとか。パートを固定した方がサウンドは安定するんでしょうけれど、そうではない面白さがありますね。メロディーが受け渡されていくときの流れの変わり方も、前の人が作った音楽にうまく乗せられてつながれていく感じとか、内声がそう作るなら1番はこう弾くだろうな、とか、4本ともがチェロだからこそわかることもたくさんありました。
チェロカルテットというと、どのパートにも大変さがあって“聴かせる”というのは本当に大変だと思うのですが、見事でした。MCの中にありましたが、4人がチェロという同じ楽器でアンサンブルすると、音色は混ざりやすい半面、埋もれてしまうという難しさもあるとのこと。例えば、物に例えて1番が柔らかい“綿”を出したとして、続いて入ってくる2番も同じ“綿”を出したら、1番の綿は2番の綿と混ざってよくわからなくなってしまう。なので、2番は“栗”を、そして3番は“金平糖”を、というふうにお互いに違う音色を出して相手を引き立たせたりしているそうです。混ざり合わせながらも、引き立たせ合う、ということなんでしょうか。もうよくわからない世界です(笑)

また来年もきっと演奏してくださることを期待しています。楽しい演奏会でした!

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