たった一音のロングトーン 2024.12.9(月)

Cello-Cafeブログ

テレビで弦楽合奏の映像を見ました。
チェロ奏者はお一人で、1つの音を何小節も弾く箇所があったのですが、そのロングトーンがなんとも素晴らしかったのです。たった一音しか弾いていないのに、音楽を進めたり、色を付けたり、厳しさも豊かさも表現されていて、目というか耳を奪われました。
私がこれまで弾いてきたロングトーンは、せいぜい「ビブラートはどのくらいかけようかな」、とか「弓速はどのくらいで弾こうかな」くらい、(白状すると一昔前は「しばらくこの音だけだから楽だな♪」)しか考えていませんでしたが、たった一音でこれだけなんでもできるなんて衝撃的でした。体全部がアンテナで、自由自在でした。一体何を考えながら感じながら聴きながら弾いているのでしょう。一度乗り移って体感してみたいけれど、きっと刺激が強すぎて卒倒する気がします。
あんなふうに弾けたらな、とういうことで表面的なところだけ真似するとろくなことにならないので笑、自分の身の丈に合った範囲で少しでもできることがありそうなら挑戦はしてみたいと思います。