上田 聖子(うえだ さとこ)先生 福岡県福岡市
上田 聖子先生 プロフィール
高校のオーケストラ部にてチェロを始める。
河野文昭、森由季野、川上徹、木越洋の各氏に師事する。
アルモニア管弦楽団(佐賀市)団員。福岡県内外で演奏活動。
2002年よりヤマハチェロ講師、2003年より上田さとこチェロ教室にて指導に携わる。
2017年よりヴェルデ音楽コンクール弦楽器部門審査員。
チェロアンサンブルグループ「Ensemble Ohr(アンサンブル・オーア)」主宰。
♪ 上田 聖子先生に9つの質問にお答えいただきました♪
1.楽器はいつどのようなきっかけではじめたのですか?
中学生のときに、NHKの「音楽の広場」という音楽番組でチェロを初めて見て「あの楽器いいな」と思いました。チェロのあの大きさと、あの演奏スタイルが気に入りました。「チェロを習いたい」と親に頼んだのですが、当時は周りに先生もおらず“チェロを習う”という概念すらなくて叶いませんでした。その後、入学した高校に弦楽合奏部があり、そこでチェロを始めることができました。先輩から教わって、見様見真似でやっていたのだと思いますが、憧れのチェロを弾けるうれしさで毎日朝からドキドキして、授業も頭に入らないくらいでした。
2.普段はどのような活動をされていますか?
チェロを教えることが主ですが、演奏も出来るだけやっていきたいのでオーケストラの団員として佐賀県のアルモニア管弦楽団に所属して演奏しています。それから大分県九重の法華院温泉山荘という山小屋でのカルテットや、鹿児島県のフォンティーヌ鹿児島という弦楽合奏団など、室内楽でも活動しています。
3.出身地はどこですか?
福岡県福岡市です。
4.どんな子供でしたか?
友達と遊ぶより一人でいる方が多かったです。子どもの頃からピアノをやっていて音楽が好きでしたし、バレエにも憧れがあったので一人で柳の木の下で踊ったりしていましたね(笑)。
5.好きな作曲家や曲を教えて下さい。
まず、バッハです。聴くのも、通奏低音のチェロの動きを弾いているのも好きです。中でもマタイ受難曲が一番好きです。
それから、現代音楽も最近では聴きやすいものが多いので割と聴いていて、エストニアの作曲家アルヴォ・ペルト(1935-)が好きですね。ルネッサンスとかすごく古い時代の音楽を取り入れた独特な作曲技法で、清澄で内省的で初めて聴く曲でも引き込まれます。現代曲というと難解な曲が多い印象でしたが、そのイメージを打ち破ってくれたのがダヴィド・ゲリンガスです。彼がシェンデロバスという作曲家のチェロ協奏曲「コンチェルトin Do」を演奏されたのを聴いたとき、感銘を受けて涙が止まりませんでした。すごい衝撃でした。そこから現代音楽との接し方をひとつ覚えたように思えて、親しめるようになりました。
6.好きな、或いは影響を受けたアーティストはいますか?
今まで教えていただいた先生方全員から影響を受けましたが、今もレッスンを受けている木越洋先生からは、特に大きな影響を受けています。
弦楽アンサンブルの中で自分がフィットしていない悩みがあり先生にご相談したら「そういうのは一人で打開するのは無理で、“サポーター”が必要。大丈夫だよ」と理解してくださって、先生が“サポーター”になってくださいました。それでとても救われました。自分に足りないことやわからないことを質問すると、本当に惜しみなく教えてくださいます。先生は、私が世間一般のレベルに達しているかどうかより、私がどれだけ成長したかを評価されるのです。
7.生徒さんを指導するにあたって気を付けていることはありますか?
私のモチベーションは、チェロや音楽に対する愛情なんです。生徒さんは生徒さんでチェロを楽しみたいとか、弾けるようになったら嬉しいとか、生徒さん側の思いがあるのはわかっていてその思いも大事にしたいと思います。でも弾きたいという思いをサポートするだけでなく、もっとクラシック音楽の世界を知ってほしい。一歩先のことを伝えたい。なので初心者だからといってただ型通りの弾き方を教えるだけでなく、初心者でもわかってもらえると思えば深いことも言ったりします。生徒さんがチェロをやりたいと思った最初のきっかけよりも、もっと大きな理由ができたら、チェロが一生の友達になってくれるのではないかなと思います。音符を弾けば終わりではないので、いかに音符から自分がやれることを読み取って音楽に捧げるか、音楽の喜びをチェロで奏でるか、そういうことを教えられたらと思っています。
8.先生にとってチェロはどのような存在ですか?
一生傍にいてくれる友達です。
9.これからチェロを始められる方にエールを!!
まだチェロに触ったことがなく、憧れがある人にはまずは触ってみて欲しいですし、踏み込んで欲しいです。チェロは、「練習」というこちらからの働きかけに必ず応えてくれ、練習すれば弾けるようになります。人生の中でそういう時間を持つというのは、消費するだけではない自分の中に尊い時間を持つという豊かな一面だと思います。
弾きたい曲が弾けないからつまらないというのではなく、練習の段階でも楽しんで欲しいです。どんなに優しい曲でも開放弦(弦を指で押さえないで出る音)でも、いい音だな、と味わってもらえたら。簡単ではないことを喜べる感覚って大事じゃないかなと思います。
上田 聖子先生に習いたい方は・・・
○上田さとこチェロ教室(福岡県福岡市中央区小笹3−8−23 カーサ・フェルマータ100号室Cadenza)
上田さとこチェロ教室ホームページ → https://www.ensemble-celleste.com/
上田先生に習いたい方、ご質問等は、《上田さとこチェロ教室ホームページhttps://www.ensemble-celleste.com/ 》のお問い合わせフォーム、またはcelloueda-otoiawase@yahoo.co.jpへ直接お問い合わせください。
※プロフィール・質問への回答文の内容は2020年3月現在のものです。
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